【新唐人2012年8月29日付ニュース】中国では最近反日感情が高ぶり、各地で2週間連続反日デモが行われています。27日、北京では駐中国日本大使の公用車が襲われる事件が発生しました。一方、これらの一連の反日活動はいずれも政府の煽動によるものだとの指摘もあります。目的は共産党第18回大会に集中している視線を外部にそらすためだと言います。
8月27日午後4時頃、丹羽宇一郎中国大使が乗った公用車が、北京市内の環状線を走っているとき、中国人の車に強制的に止められ、車に立ててあった日本の国旗を奪われました。厳正な抗議を示した日本側に対し、中国外務省は“極めて遺憾だ。再発防止に全力尽くす”と回答。一方、中国の民主活動家は、連日の反日活動の背後に政府の影がちらついていると話します。
上海の民主活動家 汪建華さん
「当局は矛盾をそらすためです。18大は全世界が注目しているからです。だから 国内の視線をそらしたいのです。国内の矛盾が非常に大きいので、いつか爆発します。もし この反日行動がなかったら、矛先は政府に向けられるでしょう」
一方、人権活動家は、中国の人々が関心を払うべき事は身近な権益の保障ではないかと促します。
江蘇省人権活動家 顧義民さん
「釣魚(尖閣)島が中国領土なのかどうかは我々の公民権利とは関係ありません。我々が確保すべきなのは我々の公民権利なのです。もし街頭に出てデモをする、または釣魚島を守りたいのなら、抗議すべきなのは日本人ではなく、政府の不作為なのです」
政府系メディア“人民日報”傘下の“環球時報”は近日文章を発表し、“中国の尖閣保護運動は国に害を及ぼす行為だ”としました。共産党の代弁者である環球時報がこの種の言論を発表する真の目的は分かりませんが、当局に利用されないよう促す声も聞かれます。
湖北省 陳さん
「『保釣』はたったの釣魚島です。しかし 江沢民時代には台湾4つ分の土地をロシアにあげました。これはどういうことでしょう?我々庶民はこれらの企みのある人たちに利用されないことです」
また、民衆は自分自身とかかわりのある身近な権益の保護にもっと関心を払うべきで、反日活動から帰ったら家が政府に強制立ち退きされていた、といったことにならないようにすべきだと促します。
新唐人テレビがお伝えしました。